盲導犬共同訓練日誌③

訓練1週目も終わりに近づき、この時期は、タイミングよく号令をかけること、
一つ一つの動作をしっかり意識して行うことに重点を置いていました。
そのため、文章中にも、命令後などもたくさん出てきて、ちょっと読みにくいかもしれませんm(_ _)m


■8月1日(金曜日)
思いがけず、午前中が訓練休み。ナンシーのグルーミングをしてあげました。
ダウンすると、いつも右側しか出してくれないので、左側をあまり念入りに出来ませんでした。
そういう時は、アップさせてやればいいとのことなので、明日試してみようと思います。

午後の訓練で、部屋でのコットン遊び。小さいスペースのせいか、ナンシーは引きを加減しているようでした。
誘惑訓練(他のものに誘惑されずにユーザーの支持を聞く訓練)では、カムでは、しっかり来てくれるようになったものの、軍手にはかなりの反応を示していました。
鼻ピンも効果的だとのことで、しかることの難しさも感じました。
「都合のいい人」にならないよう、アメとムチをうまく使い分けていきたいです。

ワンツーベルト(腰にベルトをし、そこにひっかけたビニール袋に排泄物が入るもの)は、慣れるまでは手間取るかもしれませんが、とても便利な道具だと思います。
凝固財(袋にしたワンを固めるもの)を袋にこぼさずに入れるのが難しいです。
ベットにたくさんこぼしてしまいました・・・

外での歩行は、速さ調節。
リードを右手に持ち、それでコントロールすることで、速くなったり遅くなったり、しっかりナンシーも反応してくれました。
白杖では絶対歩けない速度に感動しました。

昨日も今日も、夜9時のワンツーが出ません。ナンシーの排便ペースを早くつかんでいきたいです。


■8月2日(土曜日)
朝、ワンツー袋で、ワンもツーもたっぷりしてくれたので、安心しました。

DEでは、どうしてもSITの時に、ナンシーの方を向いてしまうくせがぬけません。
あと、やりなおしで、BACKで戻す時、私が回転してしまわないよう気を付けなければと思いました。
ウェイトで待たせて、遠くからカムで呼んだ時、一目散に走ってくる姿は、とてもかわいいです。
誘惑にも、ナンシーは乗りやすいタイプなので、私がすぐに判断して、的確にNOを出せるよう、気を配っていきたいです。

七夕祭りの道は、とにかく障害物だらけで、かなり神経を使いました。ナンシーも緊張していたようです。
車道に出たら、すぐによって、カーブで戻れるよう、うまく号令をかけていきたいです。
人も多いし、誘惑も多い中、ナンシーは頑張って歩いてくれました。

楽器の練習の時、初めて楽器をかついでナンシーと歩きましたが、一度楽器ケースがポールに軽く当たったものの、なんとか大丈夫そうでした。
ナンシーが先読みをして、右に曲がる前から、右寄りで歩いていたからだそうです。
右折する前から、よってをかけていった方がよさそうです。

ナンシーのワンは、かなり時間の間隔が広いです。
例えば今日だと、5:00(ワンとツー) 8:30(なし) 10:00(ツー) 12:30(ワン) 16:00(なし) 18:30(ワン)
という感じです。朝のワンツーを5:00にしたのは、昨日の夜のワンツーが出なかったため、早めにしてみました。
もう少し間隔が狭い方がいいのでしょうか?水も、飲まない時は、フードを混ぜてあげてみたいと思います。


====================
2014年現在
ナンシーにとって、加奈子さんが「都合のいい人」にならないようにしてくださいね!
この言葉を訓練中何度も訓練士さんから言われていました。
「この人だったらなんでも許してくれる」と思われてしまうと、いざという時に命令を聞かなくなったりするからだそうです。
確かにこの時期のナンシーは、私の命令に一応従っていましたが、その視線の先には常に訓練士のNさんがいました。
Kanakoはえさもくれるし優しいから好きだけど、私のご主人はNさんよ!という意識だったんでしょうね。

あとは、ワンツーのペースにも非常に苦労しました。
一応決められたワンツーの時間があり、その度にチャンスはあげるのですが、してほしい時にぜんぜんしてくれませんでした。
両側の部屋の訓練仲間の犬たちは、さっさとワンを済ませているというのに、ナンシーだけがいつまでもしてくれないのです。
特に一日の最後の21時のワンツーをしてくれないことが多く、気がかりで眠れず夜中にこっそりワンツーに出したり、
朝も早起きしてさせたりということが毎日のように続きました。
でも、ワンツーのペースは、一緒に暮らしていくうちにわかってきて、この時の悩みはまったくなくなりました。
排泄ペースこそ、犬によって違いがあるのに、その時は決まった時間にしてくれないことが一番の悩みだったんですね。

歩く速さのコントロール訓練では、それこそ走るほどの速さでも歩くことができ、
これこそ盲導犬のすばらしさだと感動したのを覚えています。
今でも散歩中に、安全な道でナンシーと走ることもありますよ!
 

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comment

息をあわせるのは

いよいよ訓練も具体的で細かなものへとなってきていますね。
特に排泄に関しては、ナンシーさんの生理的なリズムを
つかむのにご苦労なさったようですね。
「誘惑訓練」
どんな感じで訓練されるのかな?また、周りに置くものは、食べ物などもあるのかな?
「排泄」
ワンって?ツーって?それぞれ何のことですか?
また凝固させた排泄物は一般のゴミになるのですか?

 一つ一つの命令、そしてお世話。
盲導犬もさることながら、ユーザーが覚えなければならない事柄が、
いろいろと多いのには驚きました。
だからこそ、それらのことを身につけたとき、
ユーザーとパートナーの絆が強くなるのでしょうね。

読むほどに

これから加奈子さんとの訓練、実践のためにナンシーchanがどんだけ辛い、苦しい訓練士の命令に従ってやってきたのか痛いほどわかります。
きっとナンシーchanは加奈子さんの優しさに感謝していると思います。
僕もわんこが大好きです。
ナンシーchanは本当にえらいと思います。またナンシーchanが体調のすぐれない時は僕が代わりに加奈子さんをサポートしたいです。

StarHorse02さんへ

誘惑訓練は、DEや歩行中に、訓練士さんがボール遊びに誘ったり、名前を呼んで気をそらそうとしたりします。それにナンシーが誘われないように、私が常にナンシーに声かけをして、ナンシーの気持ちを私からそらさないようにします。これが難しい・・・
ワンはおしっこ、ツーがうんちです。凝固剤で固めたワンは、燃えるゴミで捨てられます。トイレには流せません。
頭では理解していても、なかなか実践となると難しかったです。すべて経験を積むことが大切なんですよね。

B AKKYさんへ

盲導犬の訓練は辛くて厳しいと思われがちですが、実際のところ犬たちにとってはゲーム感覚で楽しいもののようです。上下関係をつけたがる犬社会。犬にとって、この人の言うことを聞いていれば安心だ。この人なら守ってくれると思える人を主人と考えるようです。
だから、この時のナンシーにとってのご主人は、まだ訓練士さんだったんですね。私はただの遊び相手(笑)

良いな鈴木さん

自分が共同訓練中はそう言ったアドバイスは
言って貰えなかったです(泣)訓練中は知らない土地って事もあり訓練士さんの言う通りに歩いてたけど、家に帰って来て近所の公園を歩いた時に的確な指示が出来てスタフィーもなんの抵抗もなくしっかりと角で止まったり歩道の切れ目の段差も認識してくれながら、スタフィーって名前通りに
スタスタ楽しそうに歩いてくれたのが嬉しかったですね(笑)
っで、これは?持論なんですが盲導犬が来てくれて一緒に歩き始めて引退するまでの一生の訓練士はパートナーだと自分は思ってるんですけど、それを言うと訓練されてる盲導犬の訓練士だって言うとなに言ってるんだよこのユーザーはって反発されますけどね。って言うユーザーに限って犬の管理が全くできてないのに自分は立派な盲導犬ユーザー面するんですよね(苦)

そうですか。

 なるほど。
本当の意味で、盲導犬の主人となるためには、
いろいろと大変なことが多いようですね。
訓練された盲導犬に対し、ユーザーとなる人間が、
どういう立ち位置を取れるのかが、一番のポイントのようですね。
こうして数日の日誌を読ませていただく限り、
ユーザーのほうが大変なような気がします。

スタフィーパパさんへ

訓練士さんによってもアドバイス方法など違いがあるのでしょうね。スタフィーパパさんは、比較的共訓中もスムーズに歩いていたようですが、私はいろいろ問題にぶち当たることもあったので、そういうアドバイスもいただけたんだと思います。
デビューしてからは、やはりユーザーが訓練士になるべきだと思います。訓練を卒業していい加減になってしまうと、それこそ都合のいい人になってしまって、コントロールも効かなくなるでしょうしね。

StarHorse02さんへ

盲導犬の能力を発揮させてあげられるかそうでないかはユーザー次第です。いくらしっかり訓練された犬でも、ユーザーがしっかりコントロールしなければ「ただの犬」になってしまいます。
そういう意味でも、共同訓練で教わることは、とても大事なんですよね。
 
プロフィール
鈴木 加奈子
Kanako CD情報
鈴木加奈子トロンボーン・ソロアルバムII~Precious Seasons~ 新発売!
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