藝大アーツ・スペシャル2017

3日は、東京藝術大学で行われた、藝大障がいとアーツのメインコンサートに出演させていただきました。
紅葉の美しい、すばらしい晴天の中での本番。
紅葉の下のカナエル

このコンサートの中心となられている新井鴎子先生です。
新井先生と
コンサートの出演へのお声かけから、当日まで、大変お世話になりました

私のCDにトロンボーンとピアノのデュオで収録されている「愛の夢」を、
すばらしいフルオーケストラバージョン2アレンジしてくださった田川めぐみさん。
田川さんと
世界観がぐんと広がり、あたたかなオーケストラサウンドに包まれながら、
とても気持ちよく演奏することができました。
この一回だけの演奏ではもったいないというくらい、すばらしいアレンジです。

田中祐子マエストロも、とても暖かな方で、
私とオーケストラとを、呼吸でつないでくださいました。
愛の夢は、心が一つにならなければ合わせるのが難しい曲。
それが、本当に絶妙なタイミングで、オーケストラとぴったり合う感覚には、鳥肌が立ちました。
マエストロと一緒に写真を撮るタイミングがなかったのが残念です。

アリエルも、オーケストラのステージには初出演。
そうとは思えないほど、とても落ち着いていてくれました。
多くの経験を積んで、大分肝が座ってきた感じです。

金澤さんと
こちらは書家の金澤翔子さん。
私の大好きな言葉「光」という文字を、ステージ上で力強く書かれてました。

実は、この日はナンシー12歳の誕生日☆
愛の夢は、2年前の森のホールでの、ナンシー最後のステージで、
ナンシーとともに、最後に演奏した思い出の曲。
私がちょうど演奏している時間、ナンシーはブラッシングをしてもらいながら、私のCDの愛の夢を聴いてくれていたそうです。
今回のプログラムに、このようなエッセイを書かせていただきました。

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エッセイ
【愛をこめて・・・】
生まれつき弱視だった私は、中学でトロンボーンに出会い、その形、音の迫力に一目ぼれをしました。
ところが伴奏の多いトロンボーンでは、弱視の私が暗譜をするのも大変だということで、中学ではユーフォニアムを担当。
それでも夢をあきらめられず、高校からトロンボーンに、そして音大へ進学。
大学4年生の頃から、徐々に視力を失い、卒業後全盲に。
日々目に入る光が失われていく恐怖の中、「見えなくてもトロンボーンは吹ける!」という心の支えがあったおかげで今の私があります。
その時々に感じたことや経験をテーマに、作曲をはじめ、私にこそ伝えられる音楽があるのではと考えるようになり、オリジナル曲を携えて、トロンボーンソリストとしての道を歩み始めました。
完全に見えなくなって、単独での外出が困難になった私に、再び光を取り戻してくれたのが盲導犬です。
申請してから3年、毎日のように夢を見るほど楽しみに待ち続けていた盲導犬が私のもとへやってきました。
名前はナンシー。
盲導犬と歩くようになり、今まで感じられなかった季節の移り変わりを、花の香りや鳥の声、風のぬくもりで感じることが出来るようになりました。
心が開放され、自然体の自分でいられるようになり、歩きながら生まれた曲も多くあります。
ステージにも何度も一緒に立ちました。
10歳で元気に盲導犬を引退したナンシー。
今は、2頭目のアリエルが、さらに私の世界を広げてくれています。
私にとって、トロンボーンと盲導犬が、人生の大きな夢、そして柱になってくれています。
どちらが欠けても私ではないと言えるほど、とても大切でかけがえのない存在です。
今日12月3日は、ナンシーの12歳の誕生日。
今足元に寄り添ってくれているアリエルとともに、愛をこめて演奏します。
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ナンシーの様子は、次回ブログで書きますね。

心温かな、思い出深い一日になりました。
どうもありがとうございました。

最後にほんの30秒ほどですが、リハーサルの動画を載せます。
ここをクリックしてください♪

~おまけ~
奈良カプチーノの次は、
上野のパンダパンで~す (^_^)
パンダパン
 

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comment

貴重な経験になりましたね。

いつも耳にする加奈子さんの音色がオーケストラをバックに鳴り響く。
直接耳にすることができなかった分、
想像力いっぱいに脳内でイメージを膨らませていました。
こうして書かれている文面から、
色々な人が加奈子さんの持つイメージで
素敵にアレンジしてくれたようですね。
アリエルちゃんも、ずいぶんと舞台慣れしてきたようですし、
演奏中も安心して曲に集中できますね。
眼に映る光は失っても、
むしろ心にさす光はより輝きを増してきている感じ。
その頑張りは、
間違いなく多くの人に伝わっていることでしょう。
私も、そんな音色に励まされている一人です。
これからも、すてきな音楽をつむぎだして欲しいものです。

素晴らしい!

「障がいとアーツ」 の感動が伝わってきました。
エッセイも加奈子さんらしく簡潔で、でも読んだ後に心が温かくなってくる良い文章ね。
実は家族と聴きに行くつもりでいたのよ。
ところが朝、娘が出かけた途端に転んで
左腕をケガしてしまい、メジカルセンターへ行こうかどうしようかという事態になって、諦めてしまったの。人生何が起こるか判らない、という日曜日でした。
ナンシーちゃんのニュース、待ってます。

StarHorse02さんへ

オーケストラとの共演はめったにできないので、本当に貴重な経験になりました。
ナンシーもそうでしたが、アリエルもすっかり舞台慣れして、私も安心して演奏に集中できるようになりました。これからも演奏で光を届けていけたらと思っています。

サイコさんへ

娘さん大丈夫ですか?本当に突然なにが起こるかわからないので、お互い気を付けないとですね。お大事にされてください。
エッセイも、限られた文字数ですが、たくさんの思いをこめて書きました。ナンシーの話もお楽しみに!
 
プロフィール
鈴木 加奈子
Kanako CD情報
鈴木加奈子トロンボーン・ソロアルバムII~Precious Seasons~ 新発売!
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